最初はそれまでよりももっと広い家に住んで、家族を持つ準備をしようかと考えていました。
広い家に移ったとすると毎月1,000ドルくらい出費が増えます。そこで、同じ1,000ドルを使うならRVやバンで旅をして回ったらどうかと考えました。
二人は早速バンを購入し、ソーラーパネルや水回りの設備を取り付けて、中で生活しながら旅ができるように改装しました。教師の仕事柄、週末の休みや夏と冬の長い休暇があるので、その時間を利用してバンでバケーションに出ています。
二人は今、新しいビジネスに挑戦しています。彼女たちの目下のゴールとしているのは、バンでの暮らしを、人々にとってもっと手を伸ばしやすいものにすることです。
そのために、バンのレンタルを始めました。今は5台用意していて、バンやタイニーハウスでの生活を体験できるようにしています。
一泊につき80~140ドルで貸し出していて、ベッドや冷蔵庫など一番ベーシックな装備のものから、もっとゆったりとしたラグジュアリーなタイプから選ぶことができます。
二人が今まで使っていたバンもこれからレンタル用にする予定で、他に自分たちのプライベート用に新しいバンを準備するつもりです。
彼女たちは更に、バンをタイニーハウスへと改装するビジネスも始めました。自分たちでバンを仕入れて、タイニーハウスをデザインして売り出すというのではなく、お客さんが自分で買ったバンを二人のところに持ち込んで、どのようなタイニーハウスにしたいのかという希望を形にする手助けをしています。
この方がよりお客さんの望むタイニーハウスを作ることができ、費用も安く済むからです。
レイシーとブリは二人とも教師なので、子どもたちに制度や社会のルールを教え、きちんと社会の一員となっていくことを目標としている業界にいます。でも、学校に行き、仕事に就き、家族を持つという一連の人生の流れは、全ての人にしっくり当てはまるものではありません。
二人は、他の生き方もあるのだという考えを人々に普及させていきたいと思っています。
他の生き方というのは、仕事だけに限った事でも、ただ生き残るという意味のサバイバルな生き方の事でもありません。
普通に人生を楽しむという意味において、もっと色々な選択肢があるのだということを皆に気付いてほしいのです。
このタイニーハウスでの生活は、二人の今までのライフスタイルを大きく変え、仕事とお金が人生の全てではないと教えてくれました。
ブリは、人々は人生における優先順位を見直すべきだと考えています。人生を楽しむことは、どれだけお金を稼ぐかよりも大切なことだからです。
二人にとって、それはこのバンでの生活でした。自分が本当に好きな事をして、そしてその好きな事をするのに、そんなに多くの物を身の回りに置いておく必要なないのです。
自分の夢を追ってみたら、きっと素晴らしい人生になるはずです。自分に少しゆとりを持ってみたら、きっと自分が本当にやりたい事への情熱が湧いてくるでしょう。
お金の心配をまず考えるかもしれませんが、好きな事への情熱に気が付いた後では、きっと今まで考えもつかなかった解決方法も同時に見つかると思います。