彼はフリーの建設業者(土建業者)で、依頼主のところにタイニーハウスごと訪ねて行って工事の期間中はそこで生活をします。工事業者が常に自分の敷地内(工事現場内)にいてくれることは依頼主にとっても、コミュニケーションがとりやすく安心できるというアドバンテージになっています。
彼のタイニーハウスは古いポップアップキャンパーのフレームを塗装しなおしたものを再利用しています。100%オフグリッドの、環境にやさしいタイニーハウスです。
維持費用をできるだけ抑える為、ユーティリティートレーラーの規格の軽量なタイニーハウスです。とても小さくコンパクトな家ですが、セキュリティーの為のCCTVやキッチン、テレビと生活に必要なものや、小さいときに彫った彫刻など彼の好きなものを全て積み込んでいるのです。
ジョシュは荒れた少年時代を過ごしました。9歳で施設に入ってからは、少年時代のほぼ全てを、そこを出たり入ったりして過ごしました。迎えに来てくれる人もなく、自分の居場所を確保するためには否応なく悪いことをしなければならなかった時もありました。悪い仲間のリーダーであったり保護観察の下であったり、常に他人や社会システムに見張られている生活でした。
大人になってからジョシュはやっと、初めて誰にも監視されることのない、自由の身となることができました。そこから彼は自分だけのタイニーハウスを作り始めました。
それは彼を真に自由にしてくれる生活の始まりでした。自由になった感覚と、そして何よりも、毎日わくわくする気持ちというものを与えてくれたのです。
彼は自分の思いを書き綴っていました。ずっと居場所のなかったジョシュにとって、タイニーハウスは家以上の大きなよりどころとなってくれました。彼を見守ってくれる何か別の存在のように思えるのです。