暮らし方

1950年代に建てられた家を「環境保全に貢献できる家」へ建て替えた男性

投稿日:

南側に広い庭のついたこの土地を買ったカップルは、当初から省エネ住宅を建てたいと思っていました。でもここには最初から建っている家があり、それは1950年代に建てられた古いものでした。

家としての寿命が来る建築年数でしたが、基礎はとても良くできていて一階部分はほとんど痛みがありませんでした。

そこで新しい住宅の設計を依頼されたリチャードは、建物の大部分をそのまま再利用して、新しい省エネ住宅として生まれ変わらせることにしたのです。

住宅がパッシブハウス(省エネルギー住宅)と呼ばれる為には、国際的な厳しい建築基準を満たす必要があります。(ドイツ・パッシブハウス研究所が規定する性能認定基準を満たした住宅のみ)

こうして、この家は気密性、断熱性を高め、家の向きから得られる太陽光を計算して作られました。

この家のセントラルヒーティングは、トースターほどのサイズの小さな機械一つだけです。ドライヤーを2つ動かすくらいの電気で、モントリオールの厳しい冬でもこの家の暖房は十分なのです。それは、この家の高い気密性によるものです。窓は3重のガラスになっています。

南側の窓は大きく開放的で、冬の間も太陽光を取り入れて家の中を温められるようにしてあります。またひさしをつけて、夏の間は家に熱を取り込みすぎないようにしています。

反対に北側は日が当たらずに熱が逃げて行ってしまうので、生活に必要な明るさを確保できるだけの窓をつけてあとは断熱材で密閉してあります。

そして、断熱材やその他の材料でも環境や人間に有害な物質ができるだけ含まれないものを使用しています。

この家では、シャワーで使った水はそのまま下水に流れずに、薬品を入れたり濾過したりしてきれいにされ、トイレを流すために再利用されています。

雨水は地下に貯められるようになっています。それを家の南側にある広い庭や家庭菜園で使えるようになっていて、この庭のために水道を引く必要がありません。

パッシブハウスにおいて、化学製品を使わないことや環境に優しい素材を使うことは、特に条件とされてはいません。

でもリチャードは、彼自身の価値観としてできるだけ環境保全に貢献できる家にしたいと考えていました。

可能な限り地域に根差した材料や環境に優しい素材を使ったり、排水をリサイクルできる設備などを備えた、環境保全に役立つ家を作りたいという彼のポリシーに基づいてこの家は作られたのです。

今回の動画のYouTubeチャンネル→Exploring Alternatives
TAKUTAKUはExploring Alternativesのパトロンです。(→パトロン

 

省エネ住宅

-暮らし方

執筆者:

関連記事

パーマカルチャー農場を営む男性

「消費主義の空気は周りへと伝染していく」金融業界を辞め、農場を営む男性

アンドリューは以前の生活で何かが欠けているような虚しい気持ちを抱えていました。大きな都市に住んでいた時、自然に触れるためにはそこから遠く離れなければいけませんでした。 Happen Films 彼は今 …

街に農場を作った夫婦

「根をつめて働きすぎない。やりたいことをやる。」街に農場をつくった夫婦。

ケインとフィオナの夫婦はオックスフォードの街に1/2エイカーの農場を作り運営しています。 Happen Films ここはアーバン・ガーデナー・ハブ。街のガーデナーたちのコミュニティの中心です。そして …

人生の本質

人生の本質。

世の中にはかなしいことや、不満に思ってしまうことがたくさんあるから、切ない気分や憂鬱な気分になってしまうけど、「なんでそんな気分になってしまうんだろう」と疑問に思ったので、人生について、人生で大切なこ …

パーマカルチャー農場

「自分の生活が地球に与える影響小さくする」持続可能なパーマカルチャー農場を営む夫婦

ブレットは妻と一緒にライムストーン・パーマカルチャーファームというパーマカルチャー(Permaclture、エコロジカルデザイン・環境デザイン分野の用語であり、自然のエコシステムを参考にし、持続可能な …