テッサとジェイコブのカップルは、スクールバスをタイニーハウスへと改装して旅を始めました。
このバスに乗ろうと決めたきっかけは、ある日、中庭に出て通りを見ていた時にスクールバスがちょうど目の前に来て止まったのを見たからでした。
その、煙突がついていた古いスクールバスを見て、二人とも同時に一目ぼれしてしまったのです。
以前からバスかバンか、決めてはいませんでしたが車を改装してタイニーハウスを作り、旅をしたいと思っていましたが、その瞬間に二人ともスクールバスを買おうと決めました。
このタイニーハウスに住んでからとても自由を感じています。
今自分たちがいる場所が合わないと思ったら、どこにでも好きなところにいけるのだという考えが、二人をとても大きな自由を手にしている気分にしてくれます。
バスの改装は自分たちの手で行いました。
このバスを買ったのが秋だったので、冬に気温がマイナス35度にもなるような気候の中で、まだ断熱材も暖房も入っていないバスの中で作業を続けました。
タイニーハウスを作るにあたって、二人は新しい物はなるべく買わずに、古いものを再利用して家具や色々なものを作ることをコンセプトにしました。
ジェイコブの実家は農場を経営しているので、古い木製の家具がたくさんありましたし、あるいは自分たちで何か作ろうと思ったときに材料となる木も簡単に手に入れることができました。
カーペットやカーテンなど布製の家具も、中古品やそれまで自分たちの持っていた物で揃えました。
車の部品などはお金がかかってしまってでも買わなければならないものがたくさんありましたが、その他は自分たちの決めた予算の中に収まるようにすることができました。
このバスで、カナダのいろいろな場所を旅して回りました。
カナダ国内だけの旅をしていて、途中で出会う人に、アメリカやメキシコまで旅をしないのかと聞かれることがあります。
実際二人もそのような旅のプランを考えたこともありましたが、自分たちの国であるカナダの中でまだまだ行ったことがない場所がたくさんあると気が付いたのです。
カナダの西側の州を旅して帰ってきた二人は、冬の間ジェイコブの実家の農場にバスを停めさせてもらっていました。
冬が終わったらまず二人の結婚式をして、その後はまたこのバスに乗って旅にでることを計画しています。