パープルは古いバスを改装したタイニーハウスに住んで、もう10年ほどになります。
このバスは、以前は友人が所有していたものでした。
その友人は、やはりタイニーハウスを作りたいという目的でバスを買い、パープルはその友人の改装作業を手伝ったりしていましたが、友人は色々と忙しくなり最後まで実行することができなくなってしまいました。
そして、改装する知識や技術を持っていて時間もあり、更にちょうどその時住む家のなかったパープルに改装を頼んで、そして時々借りに行くよと言ってそのまま譲ってくれたのです。
かかった費用はわずか2,000ドルほどでした。
このバスで、彼は電線を引かないオフグリッドの生活をしています。必要な電気はソーラーパネルで発電しており、太陽熱を利用して様々な生活の便利グッズを自作したりもしています。
彼は捨てられていたものから、ハーブを乾燥させる機械やアロマを焚くことのできるマシンまで作ってしまいました。
パープルはプロのミュージシャン兼音響エンジニアをしていますが、必要な機材のあるところへ出かけて行ってそこで仕事ができるので、身の回りにはたくさんの大きな機械類を置かずに済んでいます。
彼が自分の名前にしているように、好きな紫色で統一された室内はそんなに広いスペースはありませんが、生活に必要なものがコンパクトに揃っています。
このバスでの生活は、外の自然との繋がりを強く感じさせてくれます。
室内にいてドアを閉めていても、普通の家に住んでいるのと違ってバスの中からは外の変化がよくわかります。
シャワーやトイレなどを外に作っており、その他果物や野菜を育てているので必然的に外に出る時間も多くなり、自分のまわりにある自然の小さな部分まで気が付くことができるようになります。
以前、普通の家に住んでいた時はこうではありませんでした。部屋の中にいると外の天気のことなど気にしないまま時間が過ぎていきました。
彼は常に小さなスペースでのミニマルなライフスタイルを好んできました。
小さな家やキャンピングカーなどのタイニーハウスの選択肢の中で、このバスに行きつきました。
現在、バスでの生活を軌道に乗せる所まではできていて、あとはこのバスのタイニーハウスを合法的に認めてもらうための作業を残しているだけですが、それもだいぶ進んでいます。
その他はこのバスでの生活には何の不満もない満ち足りた生活だと感じています。