カナダ・ケベック州ウェイクフィールドに住むデニスはユニークな手作りのハウスボートで暮らしています。ハウスボートに住み始めて4年になります。
自身のことをウェイクフィールドの海賊と呼ぶデニスはこのようなボートハウスを他にもいくつか作っており、そして街にある彼の工房ではリサイクルの材料を利用して家具や、それ以外にも何でもアイディアの思い浮かぶ物を製作しています。
ボートの上に載っているデニスの家はトレーラーハウスと同じくらいのスペースの小さな建物ですが、壁の断熱をしっかりとしてあり、他にもプロパンガスのストーブや家電などを動かすときの発熱を利用したりなどで十分家を温かくできるので、川の水が凍りつくようなカナダの厳しい冬の間でも問題なく生活できています。
家の中にはプロパンガスで調理するキッチンがあり、冷蔵庫もついています。
トイレも備わっており、仮の住まいや余暇を過ごすためのものではなく、ここで一年を通して不自由なく日常生活を送ることができます。
家の周りに取り付けてある細い通路を折りたたんで収納するとコンパクトになり、川を移動して好きなところに行くことができます。
自分の家ごと友人を訪ねることもできるこの自由な生活には、普通の生活にはない特別な感じがあります。
デニスは棚やキャビネットを作る職人として18年もの間働いてきましたが、ある時、工業製品や化学薬品などに囲まれた現代の生活に少し疲れを感じ、もっと自然に近い形へライフスタイルを変化させていこうと決めました。
彼の家の建材や家具などの大部分は廃材やアンティークのものを再利用して作られており、天然の木材やヴィンテージの材料を使った家具の製作も行っています。
歴史を刻んできたパーツや人々に捨て去られてしまったものたちを再利用して再び命を吹き込み、新たな家具として生まれ変わらせる作業にとてもやりがいを感じています。