ニュージーランド郊外に土地を買うと、その敷地内に古い列車の客車が捨てられていることがあります。多くの人はそこに住もうとは考えませんが、マンディはその古い客車を素晴らしいオフグリッドの家へと変えました。
彼女は最初からこのような客車を家にして住んでみたいと考えていたわけではありませんでした。自然に囲まれた土地を探しており、気に入った場所でそこに置かれていた古い2輌の客車を見つけたのです。それを見つけた時にこれを改装して家にしてみようと思い、そこから長い時間をかけて少しずつ手入れをいていきました。
最初のうちは客車の中で寝ることもできないくらい汚れたり荒れたりしていたので、車の中で泊りながら作業をしたりしました。
マンディがこの土地を購入して列車の改装を始めたのは8年前ですが、毎日少しずつの時間しか作業に当てられなかったので、列車の中に住めるようになったのは5年前からです。そこから更に少しずつ細かいデザインや設備などを取り付けたりしながら、現在のレトロで美しいタイニーハウスになりました。
最初にこの客車を見つけた時は、長い間ただ放置されていたために、車体はさび付き、中も動物の死骸やカビなどで荒れ果てていました。マンディと彼女の元の夫とで協力して、少しずつ改装していきましたが、最終的に今のような美しい家になるまで8年もの時間がかかりました。
この家の改装で彼女が一番気に入っているポイントは、車輌が本当の線路の上にあるように見えるようにしたことです。友人たちに手伝ってもらって草やその他に置かれていた物などをきれいに取り除き、砂利を敷いて木を並べました。この列車の歴史を感じさせる趣を大事にしながら、レトロな雰囲気がそのまま残るように改装しました。
この土地は郊外のとても離れたところにあるので電気や水道は通っておらず、発電機や雨水を利用した完全なオフグリッドの家です。
とても大変な作業でしたが、彼女にはそれまでにも似たようなプロジェクトに携わったことがあったので、作業を始める前の戸惑いや迷いなどはありませんでした。
今までに改装した経験があったのは船やヨットで、このような列車は初めてでしたが、古いものや歴史のあるものの好きな彼女はこの作業にとてもわくわくした気持ちで取り組みました。
マンディは絵が好きで、今までは好きな絵をたくさん壁に掛けておけるようにと大きな家を好んでいました。今は小さな列車の中に住んでいますが、その列車の窓からは素晴らしい自然の景色が見えるので、絵を飾る必要がなくなりました。
今はまだ、仕事の都合でこの家だけにずっと住み続けることはできません。長い期間この素晴らしい家から離れなければならないのはなかなか辛いことですが、フルタイムでこの家だけで生活できる日がとても楽しみです。