マークとガールフレンドは、ブリティッシュコロンビアに住んでいた時にタイニーハウスに住むというプランを考え始めました。ブリティッシュコロンビアでの住宅事情は厳しく、家を買うことがそこで出来るかどうかの見通しがなかったのです。最初、マークのガールフレンドは輸送コンテナを改装してタイニーハウスにすることを提案しました。でもコンテナは自由に移動することができないので、トレーラーに載せて引っ越しのできるタイニーハウスを作ることにしました。
当時マークには大工仕事の経験がなかったので、彼は仕事をやめて大工の技能が学べるコースを受講しました。そこから彼らのタイニーハウスの物語が始まったのです。
コース受講後は収入があまりありませんでした。ガールフレンドはトロントで職を得たのをきっかけにそこに引っ越しました。そしてトロント近郊でタイニーハウスを実際に作り始めたのです。月に300ドルの賃料の資材置き場のようなスペースを借りて、そこでタイニーハウスを組み立てました。秋に始めたので、一冬を通して作り8か月かかって完成させました。
材料やその他家電など一部新品はありますが、予算内の出費ですべて揃えるために多くの物は廃材を再利用したりKijiji(クレイグスリストのような個人売買のサイト)で手に入れたりしました。
今のところこの家は外から電気を引いています。でも将来的には自給自足のオフグリッドの生活に移行したいと思っているのでそんなに大きな電力は使っていません。
自分の手で完成させたタイニーハウスを載せたトレーラーを停める場所は、最初は色々見聞きして回ったりインターネットに投稿したりして探していました。何件か場所を提供しても良いというオファーは来ましたが、その土地は実際見てみるとあまりタイニーハウスを設置するのには適していませんでした。
ちょうどトロント近郊のスタフビルにRVパーク(キャンピングカー・モーターホーム専用の滞在施設)を見つけたので、現在は月300ドルを払ってここにトレーラーを停めています。トロント近郊という場所で合法的にタイニーハウスを停められる場所を見つけた彼らはラッキーでした。
この家でカナダの厳しい冬も経験したので、水の確保や暖房などタイニーハウスで冬を快適に過ごすために必要なものも学ぶことができました。
今のところは完全にタイニーハウスでの生活に移行しているというよりは、ゲストをもてなす場所のように使っています。
でも将来的なプランでは完全にタイニーハウスに引っ越そうと思っています。そのために二人はブリティッシュコロンビアに土地を買ってあります。そこに移った後は完全に電気を引かずにソーラーパネルや発電機などで自給自足の生活をするオフグリッド生活を始めるつもりで、マークはその日を楽しみにしています。