ケイティはDIYで改装したバンに乗って一人で旅をしています。旅をしながらオンラインで仕事もしています。
この生活を始めて1年半ほどになります。以前はパートナーと一緒に旅をしていましたが、2か月ほど前からは一人きりで旅をしています。
この生活の一番の魅力は、やはり「行動の自由度が高いこと」です。どこに行くか、何をして過ごすか、どんな人たちと友達になりたいか、そのような行動全てを自分の考えで決めることができます。
パートナーと旅をしていた時はアメリカ中を旅して50の州を見て回りました。
その後一人で旅を続けることになってからは、既に見ておきたかった目標は達成してしまっていたので、本当に気の向くままに次の目的地を決めています。
この生活では毎日が全く違っていて、同じ日は一日としてありません。自分がどこにいるか、何をしているかによってその日その日が全く新しいものになります。
ケイティはできるだけ、本来の意味でのキャンプや野宿という生活をしようとしています。
バンの中でゆっくりできるベッドやキッチン、トイレなどはついていますが、外の世界に対してオープンでいることが旅や野宿の基本であると考えているので、できるだけ外で過ごそうと考えています。
バンの中での生活はもちろんとても気に入っていますが、そもそも外の世界に出ていくためにバンを買ったので、車内に籠っていては本来の目的から外れてしまうと思うからです。
仕事はバンの中や、外の公共の場所でしています。
ソーラーパネルが取り付けてあるので、パソコンを使う電気には心配がなく、また、予備のバッテリーもあるので太陽が全く出なくても5日間は完全なオフグリッドで生活することも可能です。
仕事をする時間は大切ですが、それだけで一日が一杯にならないようにしています。
仕事とプライベートのバランスを上手く取るために今の生活を始めたので、仕事で手一杯になってしまっては本末転倒だからです。
ケイティはデジタルマーケティングやフリーランスのライターとしてオンラインコンテンツを執筆する契約を結んでいる他、自身でも女性の旅に関するソーシャルメディアを運営しています。
お金のことについて心配されたり質問されたりすることがよくあります。
フリーランスなので仕事には波がありますが、自分の請け負っている仕事のスケジュールをきちんと把握して前もって次を探すようにしていれば、仕事が途切れることはありません。
また、自分が日々の生活でどんな事にどれくらいのお金を使っているかをきちんと把握していれば、お金に困ることもありません。
どんな事柄にも長所と短所があります。
ケイティの今の生活でも、例えばひどく疲れて休みたいと思った時でもすぐに車を停めてベッドに入れるわけではなく、適切な場所を見つけられるまでは安心して眠ることはできません。
一人で旅をしていると、身の安全に関することではありませんが、夜の暗闇が不安になったりすることもあります。
野生動物などもいるので、夜間にはバンの外に出ないようにしています。
それでも自分のやりたい事をやっているのだという実感のあるこの生活を愛しています。
その他にもケイティがこの生活を続けられる要因に、この生活の中で出会った人々とのつながりがあります。
一人で旅をするということは、一人きりであると同時にバンの外の世界とも関わっていかなくては生きていけません。
子どもの頃一緒に野外活動などに出かけて、何もない自然の中で一日一緒に過ごすと、普通の時よりも強い絆ができます。
バンでの生活を通して出会った人たちとも、それと似た強い結びつきが生まれているのです。