みなさん、「運河でのボート生活」を知っていますか?
私はこのムービーを見てはじめて知りました。ぜひ見てみてください。
彼がこの生活を始めたのは自分の人生に倦怠感があったから。47歳。同じ仕事に9年。仕事自体は様々なことができて面白かったけれど、それでも同じことの繰り返しのように感じ、もっと違う人生を歩みたいと考えました。
ナローボートなら予算的に問題ない。国内の河を移動する生活なら年老いた両親とそう離れないですむので、いざという時も面倒を見られる。こう考えたデイビッドは船を買って冒険に出かけることにしました。
この生活の大きな魅力は、ボートで暮らす人々の共同体の一員になれたことです。ボートで暮らす人たちはみんな友好的で、親切だと気づきました。時にお茶に招いてもらったり、船を停めておしゃべりを楽しんだり。
船の生活を始めてから、疎外感を感じることはなく、みんなが歓迎してくれました。ほとんどどこでも好きなところに停泊して生活することができます。
家からボートに引っ越すのに苦労はなかったと語るデイビッド。モノを処分するのもそれほど苦労しなかったし、いまは昔のものが全く恋しく思いません。すべて必要なものはボートの中におさまっています。
電気もインターネットもつながるので、ほとんど普通の家にいるように暮らせるのです。
唯一、普通の家と違うのは、できればメカニックの知識と技術があったほうが良いということです。
もちろん船が故障するなど緊急事態には専門のメカニックを呼んで来てもらえばよいのですが、自分である程度基本的な整備ができるにこしたことはありません。
船での生活に苦労することはほとんどありませんが気を付けるのはロジスティクスです。
クルーズを続けるのであれば、水のタンク、燃料、ガスの残りに気を配り、どこで補給をできるか地図で確認して、計画を立てなければなりません。冬には運河が凍ることもあるのでさらに注意が必要です。
この生活による大きな変化は仕事を辞めたことだとデイビッドは語ります。
いま彼はフリーランスの立場。テレビ局でジャーナリストとして働いていた経験を生かして、動画を撮影・編集して船での生活を世の中の人に伝えたり、ボート雑誌に寄稿したりして収入を得ています。
たくさんのお金はかせげませんが、この生活を続けることはできています。
ナローボートを夢見る人へのアドバイスは、時間をかけてリサーチして、休日に船での生活を試してみることです。自分が本当に船で生活できるのか確認してください。もしできるのであれば、それは間違いなく素晴らしいものになるでしょう。