今回この動画で紹介するのはCob(コブ)という材質で家を建てる方法です。コブは粘土、砂、藁を混ぜて作るシンプルな建築材料で、ほぼタダで手に入って環境にも優しい素材です。
コブは保温性に優れているので、パッシブソーラー(太陽熱を直接利用する設計の方法)によって壁に太陽熱を蓄積すれば、冬は暖かく夏は涼しく、しかもローコストな家を作ることが出来るのです。
コブの大きな魅力は、自然由来の材料であるという事です。人工的な建材と違って有害物質を含まないナチュラルな材料で建てられるコブハウスは、これから健康的な家づくりとして魅力的な選択肢となることでしょう。また、強度にも優れています。実際1万年前に建てられたコブの家がまだ残っているほどですし、シロアリにも強く、耐火性もあります。
この動画では、ブライスがコブハウスの魅力を語ってくれました。
コブは、粘土、砂、藁を混ぜて作る材料で、アース・ビルディングというどこにでもある天然の素材で作られるものです。
コブはイングランドやウェールズ、今では北米でも見られますが、他にもアドビ(日干しレンガ)やアフリカの家など名前が違うだけで世界中で見られる素材です。
人工的な工業製品とコブを単純に比べることはできませんが、ただ、工業製品で建てた家は何かしら自然への影響が生じるものです。
ナチュラルビルディングの家というのは、材料はどこにでもある、今この時に身の回りにあるもので利用可能なもので作ります。
コブの大きな魅力は、優れたデザイン性です。形の決まっている建材と違い、コブはその形を自由に変えることができるのです。つなぎ目のない一枚板(岩)のようにすることも可能で、そうすることでより家の強度を増すこともできます。直線も曲線も、思い通りに作ることができ、人々がクリエイティブになることができるのです。
コブの家について、湿気や悪天候に弱いのではないかと考える人はたくさんいます。でも世界中にはたくさんの自然素材の家があって、それらはここ(北米)よりももっと厳しい気候に順応しているのです。
古い言い回しで「良い帽子とブーツを持っている家は長持ちする」という言葉があります。それは良い屋根と基礎をちゃんと手入れしていれば、他のパーツはどんな形でもその家は長持ちするという意味です。
でも最近の家について、これは当てはまりません。素材の品質は落ちているし、粗悪な材料もあるからです。そうすることによって、家の建て替えの需要も生まれます。
今の建築業界は、様々な工業製品、世界中から集められた素材で、型にはまった家を作る事に縛られています。今は家を建てるために実にたくさんのやりとりやインフラの整備が必要なのです。
コブのような昔からの素材の家は、きちんと手入れをするかぎり本当に長持ちします。だから、これは家を建てる手法についての新しいチャレンジなのです。
ナチュラルビルディングの家というのは、人工的な工業製品の家とは反対のものです。自由でクリエイティブになることができるのです。
北米においては、本当に自分の身の回りにあるものでナチュラルビルディングの家を作ろうというコンセプトに立ち返ろうという考えが出てきています。
彼はコブの家づくりを受け継いだ3代目の世代になりますが、人々にコブハウスの作り方や、なぜ今それが大切なのかをレクチャーする活動をしています。
彼は17歳の時にナチュラルビルディングの考え方と出会いました。生活する上で人は互いに影響しあい、そして環境にももちろん影響を与えているという事を考えてみました。
そこから、人が生活していくのに必要なもの、屋根、水、食料などそういったものを得ていく中で、環境への影響を少なくしていくにはどうすればいいかを考えました。その結果ナチュラルビルディングにたどりついたのです。
彼はコブハウスのワークショップに参加し、そこで出会ったナチュラルビルダーに影響を受けて、色々な地域を見て歩き、様々なナチュラルハウスビルダーにも会いました。
そこでたくさんのクリエイティブなナチュラルビルドハウスを見た結果、人々がみんな、決められた一つの考え、一つの道しかないのだという考えで凝り固まってしまうことは良くないことだと考えたのです。
そこで彼はナチュラルビルドの家を建てたり教えたりする事を仕事にしました。ナチュラルビルドの家、特にコブハウスはあらゆるところに人の手の入ったぬくもりがあります。本当にクリエイティブになれる家なのです。