ステューとカイリーのカップルは、フォルクスワーゲン社製のキャンパーバン(キャンピングカー)のタイニーハウスでオーストラリア中を旅する生活をしています。
フォルクスワーゲンの車はオーストラリアの一般的なバンよりも機械的な部分が複雑で手入れや修理が大変ですし、値段もだいぶ高くなっています。
二人も、旅を始めるために用意しておいた貯金から予算よりも多くこのバンに使い、それを埋め合わせるために予定よりももっと仕事をするということが必要でした。
それでも彼らがこのバンを選んだのは、自分たちのしていることには大きな目標があり、タイニーハウスにはそれを象徴する何か特徴的なデザインがほしいと考えたからです。
なので、このバンのクラシカルな見た目がとても気に入っています。
実際、このバンのレトロな色やデザインはとても人目を引き、人が集まってくるので、それをきっかけとして色々な人と話ができるようになりました。
バンを停める場所も、彼らのようにバンで旅をしている人たちはたくさんいて、バンライフのコミュニティーのようなものも出来ており、そこで色々な情報交換をすることができるので、停められずに困ったということはありませんでした。
彼らはこのタイニーハウスを始めとして、それまでのライフスタイルを大きく変えて新しく始めた色々な事を総括して、「The Bees Republic」(ハチの共和国)というプロジェクト名をつけました。
ハチの巣で小さなハチたちが自分たちの巣のためにそれぞれ働いているように、人間も自分の暮らす地球環境をより良くするために、それぞれ自分たちのできる小さな活動をしているからです。
ステューとカイリーは、タイニーハウスで色々なところに旅をして、自然保護や環境保全をするための活動をしている色々な人たちに出会い、そしてそこから学んだことを更に他の人たちに広めていきたいと思っています。
二人がこのバンで旅を始めてから6カ月ほどになります。
彼らはこれからパーマカルチャーを実践している農場を訪ねていき、自然の力を利用した環境への影響の少ない農業や、そこからとれる作物の事などを勉強するというプランを持っています。
パーマカルチャーとビジネスを結び付けたりする試みについてももっと見て回り、将来的には、環境保護のボランティアをしたり、地球環境への負の影響の少ないビジネスのやり方などに取り組む時間をもっと増やしていきたいと考えています。