ミシェルはタイニーハウスに暮らすシングルマザーです。彼女の人生は不幸な出来事の連続でした。二度の結婚と離婚を経験し、それまでに建てた二軒の家も離婚の過程で失ってしまいました。
それから13年間シングルマザーとしてぎりぎりの生活を続けてきましたが、子どもが大きくなって大学に行き、独立した後、自分のリタイアメントライフを楽しみにしてきました。
でもそのための十分なプランや資金はなく、リタイア後の人生についてこれまでとは全く違った角度から考えてみた結果、タイニーハウスを建てようと思ったのです。
最初はただ、誰にもとられる心配のない自分だけの家を建てたいと思いタイニーハウスムーブメントに参加してみましたが、そこで彼女は、そこで見聞きしたやり方でタイニーハウスを建てても、結局は彼女が離婚で失った前の二軒の家を建てるのと方法的には同じだと思いました。
だから彼女は、自分なりに方法を考えてみることにしたのです。彼女は老後に全ての支払いが終わっている事を確実にしたかったので現金とスポンサーシップを募って建てることにしました。
それまでぎりぎりの生活をしていたミシェルには手持ちの資金がなかったので、どうにかしてまずお金を貯める方法を考え出す必要がありました。
そこで彼女は、ただで貰った古いRVやドレッサーなどをクレイグスリスト(個人間の物品売買サイト)に出品して資金を貯めました。
業者や友人たちに手伝ってもらったところもありますが、大部分は彼女自身でタイニーハウスを作りました。
スポンサーシップは本で読んだものがヒントを得ましたが、彼女がスポンサーシップについて他の人にアドバイスするとしたらそれは、どんなささやかな協力であってもあなたが本当に必要としているものに共感してくれる人たちを大事にするということです。
今住んでいる他にも新たにタイニーハウスを建てていて、AirbnbやVRBO(バケーションレンタルサービス、参考:http://min-paku.biz/list/vrbo)に貸し出したりして収入につなげたいというプランを持っています。
彼女はタイニーハウスを建てていく過程で、やっと心が許せる気の置けない人間関係を築ける人たちに巡り合えたと言います。
今まで彼女にはそういう温かい交流がありませんでした。ミシェルの両親は幼いころに離婚し彼女は里親に出され、10代の時の養子に出てその養親の家も18歳の時に出ました。養親とは今は疎遠になっています。
法的な家族という形にとらわれなくても温かい人と人との結びつきを感じられるようになりました。
必ずしも法的な結びつきや金銭的な豊かさがなくても、頭が良くなくても、そういった事は今の生活では必要なことではありません。
実際のところタイニーハウスの生活は法律の網目をかいくぐらなければならない事もあるけれど、ミシェルや他の人たちは互いに助け合い、今できる精いっぱいの事をして人生を豊かにしようとしています。