ニュージーランド・ワイヘケ島に住むウィレムとケイト夫妻は住居費に頭を悩ませていたところ、偶然タイニーハウスが掲載されていた雑誌を目にし、二人の住居問題を解決するのに最適な選択肢だと思いました。
タイニーハウスに住むことができれば、住宅ローンを抱えること無く自分の家を持つことができます。
更に土地と家を買うための予算の中で、土地代によりお金をかけることができるので、広い敷地を手に入れることが可能になります。
タイニーハウスについて書かれた雑誌の記事は、グラフィックデザイナーをしていたケイトが仕事の関係で見つけ、それをウィレムに紹介したところから二人の家作りが始まりました。
二人がタイニーハウスを考え始めた当時は、まだタイニーハウスがあまり広まっていませんでした。
皆が大きな家を手に入れることを目指しているのが一般的だったので、ウィレムは、最初は少し戸惑いがありましたが、建築士の彼は、仕事柄タイニーハウスのデザインを自分で考える事は面白い試みだと思うようになりました。
彼らのタイニーハウスを置いている土地は、自分たちが所有しているものですが、土地を探す中で、最初にみた場所をひと目で気に入って、ここに住むことを決めました。
二人の家は、建築士とデザイナーのそれぞれのスキルを活かして作られた、空間を効率よく使って設計されたタイニーハウスです。
家の中は壁で仕切られていなくても、キッチンやリビングだと空間ごとに明確に区別が体感で分かるように、家具の配置を考えました。
タイニーハウスには広いウッドデッキを付け、そこには大きなダイニングテーブルを置くこともできます。
トイレとシャワーは家の中にありますが、家の外にバスタブも設置してあります。
木々に囲まれた場所に建っているので、星のきれいな夜には人目を気にせずに、外でバスタブに浸かることができるのです。
もうすぐ子どもが生まれますが、もともと書斎として使っていた部屋にベビーベッドを置いて、小さな子供部屋を用意しました。
二人がタイニーハウスに住み始めて1年ほどになりますが、この家での生活をとても気に入っています。
小さなスペースの中で誰かと一緒に暮らすという事には衝突するリスクも確かにありますが、生活を続けるうちにお互いに一人の空間を確保したりストレスを解消する方法を見つけられるようになりました。
住宅ローンがないことや、プライバシーが守られるような土地を買うことができたこと、生活の自由度が上がったことは、一般的な家に住もうとしていたらおそらく実現できなかったでしょう。
二人はこの家での生活を手にできたことをとても幸運だと感じています。