年収400万円の住宅ローン計画。返済期間や選ぶポイントは?

投稿日:2018年10月16日 更新日:

年収400万円の住宅ローン計画

将来はマイホームを持ちたいと考える人の割合が80%といわれる日本で、何歳くらいの人が実際にマイホームの取得に挑戦するのでしょうか?

政府の発表している住宅市場動向調査などの資料によると、住宅購入世代の平均が30代後半から40歳程です。その世代のサラリーマン平均年収が約400万円。住宅ローンを組む方で年収400万円前後の方は多いといえます。

今回はサラリーマンで年収400万円前後の方が住宅ローンに挑戦する場合のポイントをまとめました。

(関連記事:年収200万円で住宅ローンの審査は通る?借入のポイントと借入可能額

年収400万で審査は通る? 審査のポイントは?

年収400万円は住宅ローンを自由に選択可能

少し前までは住宅ローンを申し込める最低の年収=年収要件は、どこの金融機関でも明確にしてありましたが、最近の住宅ローンのパンフレットでは、表向きには年収要件を明確にしていない金融機関もあります。

住宅ローンのベンチマークとなるフラット35においても、申込時には年収の縛りがありません。

住宅ローンのパンフレット上で明確に年収要件を明確にしてある場合には、200万円から300万円というものが多く一番高くて400万円程です。よって「年収400万円」という条件だけで言えば、ほとんどの金融機関の住宅ローンが使えると考えて差し支えないと言えます。

「金利が低い」というだけでなく、「保険の補償範囲が広い」など申し込もうとする人の条件にあった住宅ローンを、幅広い選択肢の中からすると良いでしょう。

年収に見合った返済比率であるか

年収400万円の方の住宅ローン審査のポイントは、ずばり「年収に見合った資金計画であるか」という部分に絞られます。

もちろん、過去のローンの焦げ付きや税金の滞納など基本的な事項も確認されますから、それらをパスできる状態にしておかなければならないということは当然のこととしてやっておいましょう。

「年収に見合った資金計画」を分かりやすく言うと、年収に対して住宅ローンの返済額がどの程度の割合を占めるかということと、住宅ローン及びその他のローン(車など)を合算したローン全体が占める割合が適正であるかどうかを審査されます。

ちなみに、年収に対する住宅ローン返済額が占める割合のことを「返済比率」と言います。

フラット35の場合、「年収400万円以上の方の場合、年収に対する全てのローンの支払い額の割合(返済比率)が35%以下」という規定があります。

400万円に対する35%は140万円。車のローンや教育ローンなどその他ローンが一切ない場合、住宅ローンの年間返済額が140万円までなら審査の対象となります。

注意していただきたいのは、この返済比率をクリアしていれば審査が通るというわけではありません。あくまで審査の上での一つの基準ということです。

年間返済額140万円の住宅ローンと言ってもちょっとピンッときませんね。仮に金利1.2%、返済期間35年とした場合、約4,000万円の借り入れで年間返済額が約140万円となります。

年収400万円の方が4,000万円の住宅ローンを組むということは、一般的に言って少々高額すぎるのでおススメはできませんが、4,000万円までが視野に入ってくるとすると、夢が広がりますね。

年収400万での住宅ローン返済シミュレーション

返済期間の違いによる返済額

一般的に住宅ローンの返済期間の最長は35年です。最長のものとしては「50年ローン」というものもありますが、年齢要件が少々厳しくなり一般的とは言いがたいところがあります。

良い住宅を得るためには多くの資金が必要です。しかし、高額のローンを組むことにはリスクも伴いますし、何より月々の返済が大変になります。そのバランスの見極めが難しいところです。

返済期間は、月々の返済額に大きく関係します。借入額3,000万円、金利1.2%とした場合に最長の35年返済であれば、毎月の返済額は約87,500円

これを20年返済にすると約140,660円と毎月の返済額は約1.6倍にもなってしまいます。

しかし、総支払額で考えてみますと、3,000万円の借入で返済期間が35年の場合と20年の場合で約300万円も総支払額が変わってきます。

返済期間が長ければ長いほど、月々の返済額は低くなりますが、その分、金利として消えていく額も増えますので総支払額も増えます。

年収が低くて年収要件が厳しい場合は、返済期間として最長のものを選択するしかありませんが、年収400万円を超えてくるようでしたら、月々の支払額と相談をしながら返済期間をできるだけ短くすることを考えた方が良いと言えます。

住宅ローンのパンフレット上では75歳や80歳まで払い続けるようなローンを組むことも可能であると書いてありますが、現実的ではありません。少なくとも定年時までには払い終えるような返済期間を設定することが大切です。

さらに、まだしっかりと収入のあるうちに住宅ローンを払い終えて、老後の準備期間まで取ることができるように50歳とか55歳くらいまでに払い終えるような返済期間を設定できるなら理想的です。

月々の返済額の目安は?

年収400万円の方が住宅ローンを組む場合、年収に対す住宅ローンの返済額が占める割合が大切であると書きましたが、実際にはどの程度の割合にすると良いのでしょうか?

住宅ローンのパンフレット上、返済比率が「35%以下」となっているからといって、本当に返済比率30%を超えるようなローンを組んでしまうと、毎月の返済に追われるような状態になる可能性があります。

毎月の収入からどの程度の額を住宅ローンに回せるかは、それぞれの家庭で違ってきますから「適正な返済比率」というような線引きはなかなかできません。それでもあえてボーダーラインを考えてみますと、返済比率20%程度が上限の目安にすると良いでしょう。

具体的に言えば年収400万円とすると住宅ローンの年間支払額が80万円までにすると良いと言えます。

金利1.2%、返済期間35年でシミュレーションすると約2,300万円の借入で年間返済額が約80万円となります。同様に返済期間20年でシミュレーションすると約1,450万円の借り入れで年間返済額が約80万円となります。この辺りが現実的なラインになってきそうです。

総務省統計局という政府の機関が、随時家計の調査を実施しております。その結果はホームページ上で発表しており誰でも閲覧することができます。

この調査においても、ここ最近の住宅ローンを抱える世帯はその収入に対する住宅ローン返済比率は、高くても18%程度で20%を超えていません。この統計データから見てもやはり返済比率20%というのは一般論として良いラインであると判断できます。

住宅ローンで分からないことは聞いてみるといい

返済期間や返済額について分かってきたかと思いますが、気になるのは「結局どう借りたらいいの?」ということだと思います。

その際は、専門の人に相談するのがおすすめです。「住宅本舗」というサイトで住まいについて相談が可能です。

ローンの相談に親身に乗ってくれ、客観的にアドバイスをくれます。

まとめ

マイナス金利の影響で住宅ローン市場から撤退してしまう金融機関も出てきましたが、それでも住宅ローン市場はまだまだいろいろと特色のあるローンがたくさんあります。

返済期間が35年を超えて、最長50年まで組めるようなローンもありますし、フラット35と同様に銀行が独自に扱う住宅ローンでも35年間金利が変動しないものもあります。

また、フラット35では団体信用生命保険(団信)が任意であったりしますが、銀行の住宅ローンの場合一般的にはこの団信が最初から含まれています。さらにその保険の内容が充実した3大疾病に対応したようなものまで付保できるような住宅ローンも存在します。

年収400万円を超える方が住宅ローンを組む場合は、住宅ローンの選択肢が増えます。金利の条件に目が行きがちですが、その他の部分も良く見て借入するご家族の実情にあった住宅ローンを選択することが大切になります。

-カテゴリー: 住宅ローン

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