年収200万円で住宅ローンの審査は通る?借入のポイントと借入可能額

投稿日:2018年9月26日 更新日:

年収200万円で住宅ローン審査

「マイホームを手に入れる」ということは多くの方にとって夢ではないでしょうか。

国土交通省が行っている「土地問題に関する国民の意識調査」では、土地・建物の所有を希望する人が毎年70~80%前後の値で推移しており、日本人の高い持ち家志向を裏付けています。

しかし、マイホームの購入にはいくつかの高いハードルがあります。その一つが「住宅ローンの審査」です。

年収が高ければ良いというものでもありませんが、年収が低いとどうしても借入のハードルが上がります。しかし諦める必要はありません。今回は「年収200万円」での住宅ローン審査の必要ポイントをまとめました。

年収200万で住宅ローンの審査は通る?

年収200万でも借入は可能!

結論から言ってしまえば、「年収200万円」と言うだけで、住宅ローンの審査が通らないということはありません

ただ、借入の上限額が限られてきます。年収200万に不相応な額(例えば5,000万)を借りようとすると、どうしても難しくなります。

住宅ローンの年収制限は参考程度

銀行などの住宅ローンを提供している側が年収に条件を付けている場合があります。昔はどの銀行も「年収300万円以上」と制限を設けていましたが、その時代は終わりました。

住宅ローンのパンフレット上「年収400万円以上」とする金融機関もありますが、多くの場合200万円以上であり、金融機関によっては明確に年収条件を設けていないところもあります。

しかし、年収が少ないとその分慎重に審査が行われます。

年収200万円で住宅ローンを組むのは可能ですが、住宅ローンの審査に通るための考え方を知っておく必要があります。

年収200万円で住宅ローンを組むときの借入可能額

借入可能額の考え方


住宅ローンを考えた時に一番気になることは、「自分はいくらまで借りることができるのか?」ということでしょう。

住宅ローン借入額の上限を判定する場合、従来「年収の5倍」という数字がよく使われていました。これをそのまま適用すると、年収200万円の方は1,000万円が借入額の上限となってしまいます。

この「年収の5倍」という数字はあまりにもアバウトであり目安にもなりませんのでご注意ください。

生活者にとって大切なことは、「毎月の生活」です。住宅ローンを返済しつつも、生活して行けるレベルを考えなければなりません。

金融機関ももちろん総額などいろいろな項目を審査しますが、住宅ローンを借りた人がちゃんと生活して行けるのかどうかというポイントは重視します。

借入は「返済比率」が重要

借入総額の上限を考える場合、「収入に対する返済額の比率」(返済比率)を重視します。

フラット35の場合、年収200万円の方は返済比率30%以下が基準となります。

仮に、金利1.39%、返済期間35年と仮定すると、借入総額1,600万円で年間のローン返済額が約57.8万円となり、年収200万円に対する返済比率は29%となります。

借入総額と返済額の関係では、返済期間と金利が大きく影響します。単純に返済比率を少なくするだけであれば、より長く、より金利の低いローンを借りれば、より多くのお金を借りることができるということになります。

ご注意いただきたいのは、「返済比率30%を下回っていれば大丈夫」とは必ずしも言えません。住宅ローンの審査は複数の要因によって行われます。

年収200万円で住宅ローンを借りる場合の返済シミュレーション


もう少し詳しく住宅ローンのシミュレーションをしてみましょう。

返済額・返済比率の考え方

借入額をより多くする、もしくは毎月の返済額をより少なくすることを考えた場合、返済期間は長くする必要があります。

現在一般的な住宅ローンは35年返済が最長ですので、返済期間は35年を基準として考えます。

前節でシミュレーションしたフラット35の場合をベンチマークとして、より金利の安い住宅ローンを考えてみます。

変動金利型の場合、2018年9月時点で一番金利が低いものは0.5%を下回っています。マイナス金利の影響もあり信じられないくらいの低い金利水準です。

仮に金利0.5%、返済期間35年で返済比率30%を超えない額を計算してみると、1,850万円の借入で年間返済額が約57.6万円、年収200万円に対する返済比率は29%となります。

借りる先によって返済比率・借入可能額は異なる

返済比率についてはフラット35の基準である30%以下で見てきましたが、銀行系住宅ローンでは「返済比率20%以下」を基準として判断するところもあります。

上記2例の場合を返済比率20%で再度シミュレーションしてみますと以下のようになります。

  • 金利1.39%、返済期間35年の場合
    借入額1,100万円 年間返済額約39.7万円 →返済比率20%

  • 金利0.5%、返済期間35年の場合
    借入額1,250万円 年間返済額約38.9万円 →返済比率19%

ローンの審査のポイント・注意点

以上が年収200万円での住宅ローンの借入額の考え方でした。

ただ、住宅ローンの審査の要因は年収だけではありません。下記のような項目も審査される項目です。事前に準備しておきましょう。

ローン審査のマイナス要因を減らす

一番大切なことは、「払うべきものは、きっちり期日までに払う」ということです。

税金や年金はもとより、車やカードなどのローン、携帯(スマホ)の請求についてもちゃんと期日までに支払うことが大事です。

それらに未払い等があると思わぬところでマイナス評価となる場合があります。特に税金や年金関係に未払いがあった場合は他の項目に一切関係なく即刻アウトの可能性があります。

住宅ローン以外の車などのローンがある場合は、住宅ローンを申し込もうとする前年にはすべて払い終わっておくことも大切です。

その理由は、住宅ローン以外のローンも、年収に対するローンの返済比率計算に算入される場合が多いためです。

VISAなどの信販系カードは1枚程度であればマイナス評価にならないと考えられますが、キャッシング枠は最低額にして利用しないことが大切です。ショッピング枠についても利用する場合は必ず毎月の引き落としに失敗しないことです。

上記のように、まず審査のマイナス評価になることを極力避けることです。

ローン審査のプラス要因をつくる

その上でプラスポイントを稼ぐために、計画的に貯蓄することです。

住宅ローン審査の場合、「計画性」は大切な項目です。最低でも3年程度の時間をかけて、住宅購入が「衝動買い」ではないことをアピールします。

理想を言えば、マイホームを取得する場合に必要となる諸経費分程度を貯蓄で賄えるようにしておくと、銀行などの金融機関の評価は上がります。

住宅ローンで分からないことは聞いてみるといい

返済期間や返済額について分かってきたかと思いますが、気になるのは「結局どう借りたらいいの?」ということだと思います。

その際は、専門の人に相談するのがおすすめです。「住宅本舗」というサイトで住まいについて相談が可能です。

ローンの相談に親身に乗ってくれ、客観的にアドバイスをくれます。

まとめ

以上、年収200万円での住宅ローンの審査のポイントと考え方について説明してきました。

年収200万円で住宅ローンを借りるイメージができてきたのではないでしょうか?

最後に注意点だけお伝えします。

シミュレーションしてきたように「金利」が借入額に大きく影響してきます。変動金利タイプは市場の動向により、常に金利が変動します。

ある日突然金利が大きく変動して返済シミュレーションが破綻しないとも限りません。また、会社や仕事が10年先にどうなっているかも分かりません。

借入のシュミレーションは余裕を持って、時には家の要望を削りながら考えることも重要です。

みなさまの幸せな家づくり、家庭づくりに少しでも参考になれば幸いです。

-カテゴリー: 住宅ローン

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