パットとメルは結婚してから何度も引っ越しをしましたが、ずっと賃貸の家ばかりでその家賃を払い続けるのはお金がもったいないと思っていました。
そんな時に、インターネットでタイニーハウスやすでにタイニーハウスに住んでいる人たちについて知り、自分たちも作ることにしました。
タイニーハウスという、小さなスペースの中で必要なものだけを身の回りに置くというシンプルなライフスタイルのコンセプトにも共感し、友人たちに手伝ってもらって自分たちのタイニーハウスを作りました。
友人たちはとても協力的で、その中で土地を所有している人がタイニーハウスを置くスペースも提供してくれました。
電気はソーラーパネルや発電機で発電し、料理や温水のためにはプロパンガスを使い、雨水を再利用して完全にオフグリッドの生活で3年間過ごしてきました。
小ぢんまりしたタイニーハウスですが、特別なデコレーションやインテリアなどがなくてもくつろいだ気分になれる自分たちの家という空間をとても気に入っていました。
もちろん良いことばかりではなく、慣れるまで大変だったこともいくつかありました。
メルはゲストを家に招待してもてなすことが好きですが、今のタイニーハウスや友人の土地を借りているので、それは少し難しくなってしまいました。また、タイニーハウスでの最初の冬では水回りの備えが十分でなく、パイプが凍ってしまってほぼまる1週間水が使えなくなったりしました。
これまで友人の土地にタイニーハウスを停めさせてもらって、3年間貯金をすることができました。
今、二人はこのタイニーハウスを売って、他に家を買おうと計画しています。
土地を買って、そこにタイニーハウスを置くことができれば良いのですが、二人の住むオンタリオでは、土地付きの家を買うよりも、何もない土地の値段がずっと高いのです。
この決断をするまで何度もよく考えました。
二人はこのタイニーハウスでの生活に満足していましたし、すでにこのタイニーハウスという家を持っている状態で新しい家を買おうとするのは、後戻りするような気がしたからです。
しかし、このタイニーハウスでは必要なものは全て揃っていますが、ただ一つタイニーハウスを置く土地が欠けています。
土地のみを買おうとするとこれからかなり長い時間がかかりそうだということが分かったので、二人にとって難しい決断ではありましたが、まず土地付きの家を買おうと決めました。
これから広い土地を買うことができるようになれば、そこにまた新しいタイニーハウスを建てられるようになるだろうと考えています。