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「いつも一緒にいれるようになった」約680万円でタイニーハウスを作ったカップル

投稿日:2019年10月8日 更新日:

伝統的な家と暮らし方で生活していると、自分が家を所有しているのか、それとも逆に、自分が家に所有されているのかという疑問をもつことはあまりありません。

カナダ・ブリティッシュコロンビア州アームストロングに住むオリバーとセラの夫妻は、そうした気付きからタイニーハウスでの生活を始めました。

二人は結婚して家を買い、働くという一般的な生活スタイルで暮らしていましたが、ある時、毎日がローンや生活費の支払いのための生活になってしまっていて、人生を楽しめていないという事に気が付きました。

生活を支えるために忙しく仕事をするばかりで、好きな登山などのアウトドアどころか、ただ外に出かけてゆっくりと自然を楽しむということすらできていないということに気が付いた時、それまでの生活を変えようと決意し、大きな家からタイニーハウスへ引っ越すことにしたのです。

タイニーハウスのトレーラーを停める場所は、家族が所有している土地の一角を借りる事ができました。

オリバーは建築に関して、セラはデザインについてのスキルがそれぞれあったので、二人の力を合わせてこのタイニーハウスを作りました。

単にトレーラーの上に箱が載っているような家ではなく、もっとカナダの伝統的な家の外観に近いものを作りたいという二人の理想を形にして、以前に住んでいた家をそのまま縮小したようなクラシカルな雰囲気の家になりました。

この家には、タイニーハウスにしては多すぎるほどの15もの窓があり、自然光を多く取り入れることができます。

窓がたくさんある分、夏の間は少し暑くなりますが、その分熱を取り入れる効果があるということなので、寒い時期は日差しでよく温まります。

ソーラーパネルや貯水タンクなどを備えているので、電線や水道を引かないオフグリッドの生活も可能ですし、また一方で外部のサービスがある場合は接続できるような準備もあるので、柔軟にどちらにも対応できます。

彼らがこの家で暮らし始めて2年ほどになりますが、この生活を始めてみて、二人が結婚して一緒になった本来の意味に立ち帰ることができたと感じています。

再び大きな家での生活に戻りたいかと聞かれたら、もしかしたら将来はもうすこし大きなサイズのタイニーハウスへの住み替えを考えるかもしれませんが、かつてのようなサイズの家に住みたいとは思わないと答えるでしょう。

以前は忙しい生活だったのはもちろんですが、オリバーは造園業で昼間の仕事、セラはダンスの講師で夜の時間の仕事と二人の生活リズムがバラバラで、家の中で顔を合わせることがほとんどありませんでした。

232平方メートルの家からわずか20平方メートルの家へと大きくダウンサイズしてからは、二人でタイニーハウスに関するビジネスを立ち上げたので、いつも一緒にいることができるようになりましたし、自由な時間も増えました。

自分たちの会社を興すことができたのもタイニーハウスに住むことを選択したからだと考えています。

所謂一般的な暮らし方では、賃貸でも持ち家でも、タイニーハウスと比べると家賃やローンなどはるかに大きな生活費を毎月支払わなければなりません。

ビジネスを軌道に乗せるために働きながら、一方で生活の心配をしなければならないとなると、従来通りの生活をしながら起業するということは極めて難しいと言えるでしょう。

タイニーハウスでは経済的な負担が、全てなくなったわけではありませんが、それでも以前の大きな家と比べるとはるかに小さくなっており、自分たちのビジネスに集中することができています。

この家を作るためにかかった費用は全て合わせて85,000カナダドル(約680万円)ほどで、予算を多少オーバーしましたが、ソーラーパネルや細部にまでこだわった好みのインテリアなど、かけたお金の分の価値は確実にあったと考えています。

家の設備だけでなく、二人が心からリラックスできてお金や時間の使い方に余裕を持たせてくれたこのタイニーハウスに、とても満足しています。

今回の動画のYouTubeチャンネル→Living Big In A Tiny House
TAKUTAKUはLiving Big In A Tiny Houseのパトロンです。(→パトロン

 

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