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「自然との共生を感じられる場所」松ぼっくり型のユニークなツリーハウス

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ダスティンがカリフォルニアに作ったツリーハウスは、まるで松ぼっくりのようなとてもユニークな形をしています。

このツリーハウスの建設は、商業的な広告の意味も含めたプロジェクトとして企業から依頼されたものですが、具体的にこの形で作ることを考案したのはダスティン自身でした。

設計にあたって会社から出された条件はとても大まかなもので、何か透明なクリスタルの結晶のようなイメージで、木から釣り下がっているものと指定されただけでした。

そこからダスティンは、幾何学や最新のテクノロジーによるスチール製の枠組みと、自然の中に溶け込む外観の組み合わせを考えました。

そしてZome(ゾム)という多面体の構造を作れる骨組みに、透明な松かさのついた松ぼっくりのような全く新しい形のツリーハウスが出来上がったのです。

この家はカリフォルニア・レッドウッドの森の中に違和感なく溶け込んでいると同時に、宇宙船のような機械的なイメージも抱かせる不思議なツリーハウスです。

ファンタジーの中に出てくるエルフの家や、何か神聖なパワースポットなども連想させてくれます。

このツリーハウスは木からぶら下がるように作られていますが、周囲の木の八ケ所に、会社の独自の技術で作られた杭を埋め込んで、そこからのびるケーブルで吊るされています。

ツリーハウスが原因で倒木や病気の原因にならないように特殊な形に設計されています。

遠くから見ると宙に浮いているように見えるツリーハウスですが、中に入ってみると揺れたり不安定さを感じたりすることなくしっかり固定されていることが実感できます。

夜に照明をつけると、まるで提灯のような光が浮かぶ幻想的な眺めになります。

このツリーハウスにトイレやシャワーは付いておらず、ツリーハウスを一旦降りたところに別に作られています。

バスルームも自然の景色に溶け込むように、壁にはリサイクルの木材を使っています。

ここには水道は引かれておらず、近くに川などもないため、少し離れたところに作られた雨水の貯水槽からの水を利用しています。

キッチンは作っておらず、バスルームとベッドルームというシンプルな設備しかないため、ここで生活するというよりは家族とのゆっくりした時間を取ったり、一人で静かに過ごしたりするための隠れ家的な役割の家です。

ダスティンはこれまで多くのツリーハウスをデザインしてきました。

ツリーハウスは景観の一部として見る人の目を楽しませてくれますし、ツリーハウスを見上げる人は童心に帰ったようなわくわくした気持ちになったり、原始時代の人類が身の安全を守るために木に登っていた時のような「本能的な安心感」を持ったりすることができます。

そしてツリーハウスは、そこで人々が文字通り自然に包まれているという実感を持つことができる場所です。

ツリーハウスは木の力を借りて人間を地面から離れた高いところに持ち上げてくれます。

木と人間とのが相互に作用し合って存在していることや、自然との共生を感じられる場所なのです。

今回の動画のYouTubeチャンネル→Living Big In A Tiny House
TAKUTAKUはLiving Big In A Tiny Houseのパトロンです。(→パトロン

 

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