ケイブとジャン夫妻は、オーストラリア・ゴールドコーストでおよそ一か月前にタイニーハウスでの生活をスタートさせたばかりです。
彼らは、3人の子どもたちが皆成人して家を離れた後の「第二の人生」としてタイニーハウスを選びました。
子育てが終わって再び夫婦二人きりの生活に戻った時に、これは、「それまでのライフスタイルを大きく変えて、旅行をしたり趣味を楽しんだりと自分たちの好きなことに焦点を当てた生活ができるチャンス」だと考えたからです。
YouTubeやその他様々なウェブサイトなどでタイニーハウスについての知識を学び、大工仕事は未経験の中で、自分たちの手でDIYの作業をして作りました。
二人の家は、家ごと移動して長旅をすることはあまり想定していないので、天井を高く作ってあり、家の周りには広いウッドデッキもついています。
この家が建っている場所は夫妻の友人の土地で、彼らは幸運にも自然に囲まれた素敵な場所にタイニーハウスを置くことができました。
このタイニーハウスは電気や水道を外から引かないオフグリッドの家です。
ソーラーパネルで発電し、雨水を大きなタンクに貯めて使い、料理はガスを使っています。
オーストラリアでは干ばつが問題になっていたり、夏の日差し対策に庇が必要になるかもしれないなど、これから手直しする部分も出てくるかもしれませんが、今のところは生活にとても満足し、電気や水も十分足りています。
この家に住んで、身の回りにあまり物を置かず電気や水も無駄遣いしないように心がけるミニマルなライフスタイルとなった結果、働き方も大きく変わりました。
今は、二人は必要な生活費などを稼ぐのに週にわずか2日しか働く必要がありません。
タイニーハウスに引っ越してから、彼らは二人でフレッシュジュースやスムージーの移動販売を始めました。
中古で手に入れた古いワゴンを改装してマーケットやイベントなどを回って販売していますが、仕事をするのは週末だけで、月曜日から金曜日までの5日間は自由に時間を使うことができます。
二人は金銭的にも時間的にも大きな余裕を手に入れたのです。
タイニーハウスで暮らし始めるということは文字通り大きな変化ではありましたが、特に不安があったり怖かったりというものではなく、二人にとっては一度決断した後は、ごく自然に人生の次のステップに踏み出すことができました。
時間は人生の中で最も貴重なものです。
彼らは本当に好きな人や好きなものだけに自分の時間を使える生活を始めたことで、人生を新たな面から見直すことができたと感じています。