みんなのタイニーハウス

「周囲の人に無理に合わせる必要はない」12,000ドルでタイニーハウスをDIYで作ったカップル

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現代の社会には、周囲の人と同じことをしなければならないというプレッシャーがあります。

学校を卒業した後は9時-5時の仕事につき、30年の住宅ローンを組むといったような流れに、大勢の人がただ乗っていきます。

ですが、オーストラリア・クイーンズランドに住むシモーンとサムのカップルはそんな慣習を打ち破り、住宅ローンが必要なく、しかも環境にやさしいタイニーハウスでの生活を始めました。

二人は、最初は一般的なサイズの家を買おうと計画していましたが、その過程で、多くの人が持とうとしている家は、自分たちの価値観やライフスタイルには合わないと感じました。

それに、大きなローンを抱えてしまうのも嫌でした。

当時はまだ二人とも大学生でしたが、ある時YouTubeでタイニーハウスを紹介する動画を見て、自分たちもやってみてはどうかと考えたのです。

まずは実家に帰って1年ほど貯金をし、貯めたお金でタイニーハウスを作りました。自然環境への配慮という観点から、リサイクル材を多く使った家です。

彼らのタイニーハウスは、トレーラーや家のパーツ、家具など全て合わせてわずか12,000ドルで作ることができました。業者に頼らずDIYで作ったという点を差し引いても、かなりコストを抑えた価格です。

タイニーハウスを作る際に、窓やドアは比較的お金がかかりやすいパーツです。

シモーンとサムは幸運にも理想的なサイズの窓やドアを中古品で買うことができ、お金のかかる部品を最初に揃えることができました。

それらに合わせて残りの家のデザインを考え、リサイクルのパーツも多く使ったので、このように低いコストでタイニーハウスを作ることができたのです。

また、建設業に携わっていたシモーンの父が二人のDIYを手伝ってくれたことも、大きな助けになりました。タイニーハウス自体もシモーンの両親が所有する土地に置かせてもらっています。

このタイニーハウスにはテレビがなく、代わりにリビングのソファに座ると目の前の窓からはオーストラリアの自然を眺めることができます。

二人はテレビの代わりに双眼鏡でバードウォッチングを楽しんでいます。

大学で野生動物や環境科学について学んだ彼らは、将来的にはこの土地で自給自足と自然との共生が可能なライフスタイルを発展させていきたいと考えています。

タイニーハウスは生活の自由度を上げてくれました。普通の家に住んでいたらおそらくできなかったことです。

生活費を安く抑えられているので、浮いたお金で二人は自分たちのビジネスを起業することもできました。

二人は、オーガニックコットンと麻を使った、環境に優しく多方面でリサイクル可能な服を作るレーベルを立ち上げました。

二人は、現代の物の消費の早い社会において、自然環境を大きく傷つけるライフスタイルにはついていけないと感じており、その考えを実際に行動に移してタイニーハウスでの生活を始めました。

多くの人が当然と思っている事でも、もし自分が違和感を持っているのなら、無理に従う必要はありません。

世の中の流れに従わなくても、自分の好きなことをして生きていくことは可能なのです。彼らのタイニーハウスはその証明ともいえるものです。

今回の動画のYouTubeチャンネル→Living Big In A Tiny House
TAKUTAKUはLiving Big In A Tiny Houseのパトロンです。(→パトロン

 

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