環境

「2050年、海には魚より多くのプラスチックが漂う」ゴミゼロ生活を始めた女性

投稿日:

ミーラは若いころから環境問題に関心を持っており、車をハイブリッドカーにしたり、エアコンを強くしすぎないようにしたりするなど、二酸化炭素の排出量削減に自分なりに取り組んできました。

でもある時、「プラスチック・オーシャン」というドキュメンタリー映画を見て、2050年には海の中には魚より多くのプラスチックが漂っているだろうというデータに愕然とした彼女は、今すぐにこの問題を解決するために何か変化を起こさなければならないと決意して、自分の生活の中で出るゴミをなくしていこうという取り組みを始めたのです。

ミーラの家では、歯磨き粉や洗顔料、掃除に使う洗剤などを植物由来の素材を使って自作しています。野菜や果物を家庭菜園で育てたりもしています。

彼女が毎日持ち歩いているバッグの中には、繰り返し使える金属製のカトラリーやストローやコーヒーマグ、水を入れたボトルなどが入っており、出かけた先で使い捨てのものを買ったり貰ったりする必要がありません。

食料や日用品の買物をするのにも、商品の包装をできるだけ減らす取り組みをしているお店もあるので、そういったところで全て買えることが一番理想的ですが、一か所で必要なものは全て揃わないので、必要なものに応じていつも3つくらいのお店を回って買物をします。

また、子どものおむつも紙から布おむつに変え、拭き掃除にも紙製品を使わなくなった結果、ティッシュペーパーやペーパータオルなどがほとんど必要なくなりました。

この生活を始めるにあたって、最初は使い捨てではない食品や洗剤などの保存容器を色々と用意したり材料を揃えたりたりと、初期の出費はややかかりましたが、一度生活が軌道に乗ってしまえば、紙製品や化学洗剤などを買わないのでその分生活費は安くなっています。

物を買うときにはまず中古品を探して、どうしても新品を買わなければならない時にはリサイクルできるものを選ぶようにしています。

このようにして、埋め立て地へと運ばれるゴミをできるだけ減らそうとしています。また、リサイクルに取り組んでいる会社の「テラ・サイクル・ボックス」も利用しています。

このボックスを買って、その中に過程ではリサイクルできないようなプラスチックやビニールのごみを入れて返却すると、代わりにその会社がそれらをリサイクルしてくれるのです。

今、ミーラはインスタグラムで自分たちのゴミゼロの生活を紹介している他、教師という職業を活かして、子どもたちに地球環境保護の大切さを知ってもらおうと啓蒙に取り組んでいます。

誰でも何気なくプラスチックでできたものを手にしていたり使っていたりします。自分の身の回りに、環境問題の原因となるものがどれくらいあるのか気付いて、そこから小さな一歩を踏み出すことが必要です。

今回の動画のYouTubeチャンネル→Exploring Alternatives
TAKUTAKUはExploring Alternativesのパトロンです。(→パトロン

 

-環境

執筆者:

関連記事

発泡スチロールの再利用

使用済みの発泡スチロールから「活性炭」を作り、再利用するプロジェクト

アメリカだけでも、毎年900万トンも生産される発泡スチロール。そのほとんどは再利用できずに、ゴミ処理場を占拠しています。 そんな問題に着目し、使用済みの発泡スチロールに熱処理を施して「活性炭」を作り出 …

持続可能なエコドーム

「環境に優しく、大地と繋がったような家を作った」持続可能なエコ型ドーム

リサはカリフォルニアのジョシュアツリーに持続可能なエコ型ドーム「ボニータドーム」を作って暮らしています。 Dylan Magaster 昔子どもと住んでいた海岸とも近く、かつ家の建築材となる泥や砂が豊 …

太陽光発電って環境にいいの?

太陽光発電って実際のところどうなの?環境にいいの?【教えてください】

ソーラーパネルによる太陽光発電が実際のところ良いのか悪いのか分からないため、教えてほしいと思っています。 私が思っている、太陽光発電の魅力はふたつあると思っています。1つ目は「自家発電ができる」という …