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「昔は笑顔でなかった」バンライフへ移った元億万長者

投稿日:2017年1月16日 更新日:

お金持ちの生活から、交通事故を転機に生活を変えた方のストーリーです。

「昔の私の写真は笑顔ではありませんでしたが、いまはいつも笑顔」という言葉が印象的です。

マージはブラジル育ちのシリア人。14歳のとき親の都合でドバイへ引っ越しました。そこではいかにお金をかせぐかに皆が神経をとがらせていてマージ自身も23歳の時に億万長者になることを志しました。

元億万長者のバンライフ

彼の父は30の時にはすでに財を成していて40歳で引退。マージはそれよりも早く目標を達成しようと考えていました。23歳で最初の事業を手掛け、30歳で数百万ドルの資産を持ち、フェラーリを30歳の記念に買いました。

しかしその2週間後にパーティーで泥酔したマージは大きな交通事故を起こして一晩を牢で過ごすことになるのでした。

その夜が大きな経験でした。自分のエゴに気づき、身の回りの多くの人も同じ穴のムジナだと知ったのです。幸せはお金で買えると信じていた自分の生き方が誤りだと気づきました。世界中の5つ星ホテルに泊まれても幸せではないのでした。

事業を手放し、ドバイを離れ旅に出ました。様々な国を旅して、バックパックもして、ホステルに泊まる生活もしました。現在の拠点は南アメリカ、エクアドルのビルカバンバ。山中の美しい村です。

元億万長者のバンライフ

頻繁に数か月の旅に出ています。実際生活のほとんどをバンの中で過ごしています。バンは高さがあって快適に過ごせます。ベッドも、キッチンも収納スペースもあって唯一ないのはシャワーくらいです。

スパイスオブマイピープルという新事業を始めました。様々な国から石や香料、ハーブ、民族の医療品、民族楽器などを買い、それらの品をまったく知らない土地に持っていきます。

そして事業の収益の半分はチャリティーに寄付。例えば南ブラジルのある漁村に医療施設を立ち上げました。フルタイムで働く医師や看護師がいます。そこで提供される医療サービスは基本的に無料です。

元億万長者のバンライフ

このような活動を始めたのはミレーナという女性との出会いがきっかけでした。いまのマージの妻です。出会ったとき彼女は2つの癌を抱えていて体調がすぐれませんでした。彼女の医療費をまかなうためたくさんのお金を費やしました。

この経験をもとに今のように継続可能な形での事業を起こすようになったのです。ヒッピーのような暮らしをしながら、頭の中はビジネスマンになっています。

幸せの秘密に気づきました。預金残高や株価に常に気を配る生活をしていましたが、それらの心配事の多くは重要でないことに気づきました。

幸せの秘訣はいまを生きること。いま自分にとって正しい道にいることを実感しています。昔の私の写真は笑顔ではありませんでしたが、いまはどこに行くときもいつも笑顔です。


 

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